2014年10月22日(水)
長距離通勤のおかげです。
人生の中で通学・通勤に使う時間って一体どのくらいだろう。
私の場合は—–
幼稚園から現在にさかのぼり、考えてみたら、
中学時代の、自転車で30分が一番遠かった。
後はぜんぶ徒歩圏内。
東京に移動して、大学は1年めは徒歩5分、2年から自転車で30分、
自動車免許を取って、3年から車で10分。
都内で働き始めると、電車で30分。途中引越してからは電車で15分。
イギリスに引っ越してからは、
最初のブライトンでホームスティ先から学校まで、バスで20分。
それからロンドンに移って、シェアハウスから次の学校まで徒歩15分。
……前置きが長くなりすぎたが、ここからが本題。
オーストラリアに住み始めてからも、私の通勤人生は結構恵まれていた。
というか職場の近くに住むように努力したっていうのももちろんある。
借家住まいの強みだ。
ところが、現在、私は毎日片道1時間の自動車通勤。
渋滞に巻き込まれるともちろん長くなる。
家を買ってしまったから、もうしばらくは移動できない。
というわけで、人生で一番長い通勤時間を過ごしているところ。
もちろんもっと遠く長い人もいるだろう。
でも今まで恵まれてた自分にとってはこれが人生で最大の試練!
毎日2時間近くも車の中。
運転中なので趣味の読書も無理。
携帯やタブレットも見れない。
ちなみに、オーストラリアでは、
運転中にそれらを触っただけで、罰金4万以上、減点あり。
怖くて、バッグからも出せない!
そこで残るは、耳のフル活用。
もともと、朝起きてから家を出るまでの1時間、
私は毎朝ポットキャストで、昨夜10時のNHKラジオニュースを聴いてる。
メルボルンで日本のラジオが聴けるようになるなんて、いい時代がきたものだ。
そして家を出てからは車の中で、現地ニュースをラジオで1時間聴く。
日本語で日本のニュースを聴いた後、
英語でオーストラリアのニュースを同じ時間聴くわけだ。
そうすると、両国間のニュースの違いが見えてきて面白い。
同じニュースが、国によって微妙に伝え方が違ったり、あるいは、取り上げ方が違う。
捕鯨問題のときなど、日本側の報道だと、
「現状の方法の捕鯨だとはダメなので、早くほかの方法を考えることが必要」で、
オーストラリア側は、
「国際裁判で日本は敗訴し、今後捕鯨はできなくなった」
だったり。
あるいは、日本語での説明を英語で言い換えると、
なんて翻訳の勉強になったりもする。
そういうわけで、
この毎朝のラジオ時間の恩恵は大きい。
おそらく車でも運転していないと、
私は耳だけ傾けるなんて無理なくらいの“ながら族”なのだ。
いつも複数のことを同時平行している。
だけど、この朝と夕方の2時間だけは英語のリスニングに徹している。
まあ、そもそも運転しているわけではありますが。
そう考えると、この2時間は私の集中力を育ててくれる
鍛えの場になっているわけだ。
学生たちにもよく話しているが、
リスニング力を鍛えるには、”ながら”ではダメだ。
耳の筋肉はつかない。
”ながし聞き”でも、英語のリズムに慣れることは可能だろうが、
英語の音を聞き取る”耳筋”は、
音にだけ集中して聴くしかない。
甘っちょろい鍛え方だと筋肉がつかないのは、
耳だって一緒なのだ。
でも、日常生活の中でそんな時間をとれないでいる現代人。
特に、この私。
それだけに、この通勤時間が必要だったのかもしれない。
お見せできないのが残念だが、
よって耳筋だけは、
ここのところムキムキしている。
PS. 写真は、この通勤時間をさらに充実させるために、最近買ったフィアット500。
あのルパン3世の車、もちろん新型だけどね。 ダッシュボードの色と車体が一緒です。
当然、マニュアル。 毎日運転楽しんでます!