2015年07月29日(水)
えっ、いじめ議員を解任!?
「いじめる」
英語だと、bully (ブリー)。
「いじめる」という行為、つまり「いじめ」は、
bullyにingをつけて、bullying。
動名詞ですね!
さて、この「bullying」という言葉、
昨夜から今朝にかけて
メルボルンのニュースで盛んに出てきてます。
今朝なんて、新聞の一面を飾ってました。
でも日本とは決定的に違うのは、
これが、学校での子供たちの世界ではなくて、
国会での政治家たちの世界ということ。
労働党の男性議員が、同じ党内の女性議員を
長年にわたって「いじめていた」ことで、
とうとう昨日、役職を追われてしまいました。
それが新聞のトップで報じられ、
そのいじめに関する人間関係が、写真と吹出しで、
ドラマのように分かりやすく描かれていました。
日本では大人の世界のいじめは、
パワハラ、セクハラ、等と言い換えられますが、
これを、あくまでも「いじめ」と終始言い切ってるところが、
逆にわかりやすくて新鮮でした。
そこでいつものクセで、
ついつい深読みしてしまいます。
こんなに大きく報道されてると、
さすがに子供たちにも簡単に目に付きます。
そして、新聞やニュースを見ながら、
子供心に思うでしょう。
大人になってもいじめをやる人がいて、
その結果、仕事を辞めさせられてしまうのか。
政治家って偉いと思ってたけど、
いじめをやるような人って最悪。
そんな人に投票したらダメだな。
ニュースや新聞で涙目をした顔写真まで一面で出されて、
あんな恥ずかしい思いをするのか….
やっぱりいじめはよくない、絶対だめだ。
そういう意味で、
とても意義のある報道だと思います。
日本では、いじめ問題が
新聞の一面に取り上げられることは、まずなさそうですね。
社会面ではあっても。
政治家間のいじめ問題があっても、
それを問題とすることは「恥」として、
お互いの暗黙の了解のもと闇に葬ってしまう。
「大人になってまで、そんな『いじめ』ごときで騒ぐなんてみっともない」
というような風潮が、
「秘するが花」、「沈黙は金」を美徳とする日本には
まだまだ根強くある気がします。
ただ、それは言葉の本質をすりかえてるごまかしで、
本当は単なる「ことなかれ主義」、「面倒くさいことは避けよう」
なのかもしれません。
そんな大人の言い訳を、
子供に押し付けていたとしたら
それは「悲劇」。
大人だって、いじめと必死で戦ってる!
ってところを見せること大事ですよね。
日本が本気で学校ならびに社会のいじめ撲滅を考えるなら、
「いじめ議員を解任!」
なんて記事が、トップニュースで報道されるほどの
英断が必要なのかもしれません。
ただし、オーストラリア人が、
そこまで考えて報道している、とは言いません。
むしろ、それがごく自然なような気もします。