マリコラム

2012年05月25日(金)

「日本人=勤勉・働き者」説は本当か?

 

海外で、日本人と名乗ると、「あの勤勉な国ね」と何度か言われた。 

直接日本人は知らないけど、「過労死」っていう言葉は知っている、という外国人は結構多い。

この話はある本に紹介されていた実話だ。

 

東京の某国立大学からホームスティ・プログラムで来豪したN君は、ホームスティ先の家庭からとても評判が悪い。なぜかというと、家事や家の周りの仕事にいっさい参加しないから。

 

オーストラリアの家庭では、家事はみんなで手分けして行う。この家にも高校生のふたりの男の子がいて食事の後片付けや皿洗いを交替でやっている。 

ところがN君はそういう場所には全く出てこず、食事が準備されると現れ、食べると部屋に引っ込んでしまう。 週末などに行う、家中での庭の手入れなどにも全く参加しない。

 

では何もしていないのかというと、部屋に閉じこもって勉強している。 学校での予習・復習で忙しいのだという。 彼は彼なりに勤勉な生活を送っているつもりなのだが、いっしょに暮らす家族にとっては非常に怠惰な人間に見えるらしい。 日本人はみんなこんなに怠け者なのか、とあきれている。

 

おもしろいことに、オーストラリアにある日本企業の支店に派遣されて来る日本人の会社員たちは、オーストラリア人の従業員について、彼らは勤勉さが足りない、とよく言っている。 

5時の退社時間がくるとさっさと帰宅するし、有給はすべて消化する。 女性社員のお茶くみもまずありえない。 そういうことが怠惰と写るらしい。

 

この2つの例で、日本人の考える「勤勉さ」はかなり狭く、限られていて、学校や職場以外の生活空間を無視していることがわかる。 だから、それ以外の生活の中ではきわめて怠惰になりがちで、バランスを欠く。

もっとバランスのとれたライフスタイルを開発できれば、仕事や受験のために命を無駄にしたりせず、家庭や人間関係をもっと充実したものにできるのにね。

 

下からマリコラム解説: 受験生のとき、勉強さえしていれば「いい子ね待遇」が受けられる国日本のエリートは、成績はいいかもしれないけど、気が利かない大人になりそうですね(笑)。 人間は助け合いながら思いやりを育んでいく。自分の勉強や仕事があるからと、その他を犠牲にしていたら、勉強や仕事があるうちはいいけど、後で大きなツケがきそうです。 「私と仕事、どっちが大切なの!」というドラマの台詞、よく聞きますが、私も社会人成り立ての頃、仕事が恋人状態になり、本当の恋人の誕生日を忘れた前科者です(笑)。 1つのことに集中する、っていうと聞こえはいいけど、これは誰でもできること。2つ以上をバランスを取りながら大切にしていく、こういう生き方をしてる人は輝いてる。1つのことしかできない人からのヤッカミなんて、この際無視して自分の人生に彩りを添えていきたいものです。


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投稿日時:2012年05月25日(金)11:57 AM

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