2012年01月27日(金)
留学修行時代② 正義なら勝て!
イギリスの学校では、見事に多国籍クラスだったけど、発言権を大いに発揮していたのはトルコ人だった。誰が当てられても、即座に答えるのはトルコ人の誰か。お互いに競って「私は分かる!」「私の意見を聞いて!」と幼稚園の発表会状態になる。
ある日、クラスのクイズ大会があって、チーム分けをしたとき、私以外はみなトルコ人というチームができてしまった。最初はおとなしくしておこうと思ったのに、常識クイズにまったくチンプンカンプンな答えを言っていたので「その答えは○○よ」と口をはさむと大変なことになってしまった。
「そんなわけない!」「絶対違う!」ということで結局、われわれのチームは間違った回答をしてしまった。そこまではまだいい。
その後、先生が解答を言ったとき、私の言ったことが正しかったとわかったときだ。
ちょっと得意げに「ほらね」と彼女らを振り返った私は、またもや集中砲火を浴びた。
「なんで自分の意見を押し通さなかったの!」「正しいとわかっていたなら私たちを説得するべきだったんじゃないの!」「そうよ、あなたが簡単にあきらめたからうちのチームが間違えたじゃない!」
……返す言葉もなくまさに口ぽかん。カルチャーの違いを大いに学ばせてもらった。
そうなのだ。日本では「正義は勝つ」だけど、「勝ったものが正義になる」国だってあるのだ。そう、自分が正義と信じるならば、何としても勝たなければならない!つまり、「正義」だからとあぐらをかいていちゃダメ、勝ってこそはじめて、正義は正義になる。
下からマリコラム解説:今回は『留学修行時代』ということで2つのエピソードを紹介しました。私自身が留学生だった頃の思い出です。いろんなカルチャーに出会って、学んで成長していく、留学の醍醐味ですね。ちなみに『正義なら勝て!』のトルコ人たちとは、その事件(?)から急激に仲良くなって、一緒に旅行したり最後はトルコに遊びに行ったりもしました。文化を理解することで、一つの壁を乗り越えた気がします。今では大好きな国のひとつです。
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