2012年11月30日(金)
日本人をやめて、地球人になろう
海外に出ると、日本ではまったく意識しなかったことが気になってくる。
例えば、自分が日本人であるということ――。
海外で日本人に出会ったりすると、その人がいい人だとうれしい。
やっぱ日本人っていいよな~と思ったり、逆に嫌なタイプだと、これだから日本人が勘違いされるんだってば、いい迷惑!なんてがっくりしたり。
こんなふうに無意識のうちに感じてる自分にある日気がついて、愕然とした。
別に日本人だからってみんないい人、悪い人なんてあるわけないのに、いったい何を考えてるんだ、自分は!
逆に自分が誰かから「あの子いいよね。 日本人だから」 とか 「日本人だから嫌い!」 とか言われてたらどんな気がする?
「日本人だから」は余計だ。 1億人以上いる日本人の個性を私が代表してるわけでもないし、いろんなタイプの人がいるのは私たちが一番よく知っている。 どうして国籍で人の性格まで判断できるの?
国籍はその人の一部であってすべてじゃない。
自分がされたくないように、他人にも「〇〇人だから・・・」っていうのはもうやめよう。
その人の本当の顔が見えなくなる。 友達なら相手の個性が見えるまでつきあいたい。
だから私は日本人であることをやめよう。
いや正確に言えば、(どうもがいても日本人なのは否定できないから、せめて)日本人だと意識することをやめよう。
ナニ人だというまえに自分は自分でありたい。 私は私で勝負しよう。 この世の中にたったひとつしかない、この個性で生きていこう。
勝負するったって、何も力むことなんてない。 肩の力を抜いて、自分が自分であることを最大限に楽しもう。
いろんなものに影響されながら、一番好きな自分へとバージョン・アップしていく。
自分流に軽やかに国境をピョンピョンまたいでいける無国籍の地球人、コスモポリタンを目指そう。
コスモポリタンは場所を選ばない。
自分の不幸や幸運を場所にゆだねないから。
日本の6畳間のアパートだって、地中海のリゾート地だって、アマゾンのジャングルだって、自分がいるところが楽園だ。
自分を楽しむ秘訣を知ってる人には、環境だっていつしか味方してくれる。
これは私がイギリスに渡って、3ヵ月後に考えたことだ。
また、同じくとっても大切なことに、他人との違いを楽しむってことがある。
自分とはかけ離れた価値観、個性に出会ったら、それを拒否したり嫌ったりするよりは、「へぇ~、こんなにも違う考え方があるんだなあ」 と面白がってみるほどの心の余裕があるといい。
それだけ世界は広いってことを実感して、もっともっと見果てぬ世界に夢を描いてみよう。
そう思える人の世界はぐんぐん広がっていくこと間違いなし。
「我以外皆我師」=自分以外の誰もが、自分に何かを教えてくれる貴重な存在。
極論すれば、自分たち以外の考えは受け入れられない、自分だけが正しい! という発想で戦争は始まっていく。 国籍が原因でケンカしたり嫌ったりするのは、もううんざり。
21世紀が、そんなコスモポリタンたちがつぎつぎと世界中で個性の花を咲かせるような、平和な世紀になりますように……。
留学生活、よく頑張ったね。 楽しかった日々を、ありがとう!
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